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日本からの便り

外国に住んでいると日本からの便りは嬉しいものである。
もちろん、最近は手紙よりメールの方が圧倒的に多いけど、手段は何であれ、嬉しさに変わりはない。

私がこっちに来てからもありがたいことに、身障者施設での施術は一緒に働いていた卒業生さんが続けてくれている。時々その施設での状況なんかをメールで連絡してくれるのだが、先日届いた便りは悲しいものだった。

10年以上になるのか、以前この施設に行っていた時からの利用者さんの一人が亡くなったらしい。

重度の身障者施設なので、色々と疾患を抱えている人も多いので、今までにも何人かの利用者さんたちが亡くなっている。
そしてそのたびにお別れをするのだが、今回はそれができない。

こういう時、ああ、私は今、日本から遠く離れたところに住んでいるんだなと、強く思う。

この方は、聞こえない、見えない、話せない、人だった。

身体の大きな人で、精神的に落ち着きがなくなると車いすを激しく揺らす癖があり、初めて施術した時に施設の職員から「激しくなりそうだったら言ってください。後ろに倒れちゃいますから。」って、言われて少々ビビりながら(笑)始めたら、案の定、だんだん車いすを激しく揺らすようになって途中で中断したことを思い出す。

でも、それから何回もしないうちに落ち着いて受けてもらえるようになって、最後には膝枕まで要求されたなあ。(マットの上で他の人の施術をしていたら、手で私の膝を引き寄せて、そのまま枕にしちゃったの。)

話すこともできない人と関わることができたのも、リフレクソロジーのお陰。

まだ施設に慣れていない時、(これはずいぶん前のブログにも書いたけど)どうしてこの人はこの世の中に存在する意義ってなんだろう?って、考えたことがある。

見えない、聞こえない、話せない、歩けない。

でも、ある日この人の施術をしている時に「ああ、少なくとも私には必要な人なんだ。」って、気がついた。
この人に施術することによって、私はコミュニケーションの手段として、リフレクソロジーをとらえることができるようになったんだ、って。

人は誰でも、与え、受け取るものなんだなと、思う。それがどのような人であれ。

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