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久しぶりに仕事の話

リフレクソロジーを教えていていつも受講生さんに言うことは、何故その方に施術を行うか?ということが大事ですよ。ということ。

例えば、リュウマチの方にリュウマチを改善するために行う、と目標を立ててしまうと、改善が見られなかった時(これ実際かなり難しいです。)施術側もその方にもストレスになる。

だけど、痛みの軽減、もしくは他に抱えている症状、花粉症とか、肩凝りとか、もしくは一人暮らしの方など、一つの目標を定めて行うのでなくて、その方が抱えている他の症状にも目を向け、その方が生活する上で少しでも楽になれば、と考えて行うと、意外と効果が大きいのだ。
リフレクソロジーのよさは、薬でもなく、対症療法でもなく、その方の身体の本来持っている力を取り戻す助けをするもの。だから、最初から何々のために~と決めないで、色々な症状を少しでも楽になるようにしましょう、と、クライアントさんにきちんと説明することもとても大事。

どうしてこんなことを書くかというと、今仕事をしている身障者の施設で最近利用者の一人が亡くなった。
この方は、私が10年ほど前に言っていた時からの利用者さんで、身体にも障害があるが、少し認知症もある方だった。その認知症もどちらかと言うと被害妄想が強くて、いつも眉間に縦皺を寄せていることが多かった。

10年前、お話をしている時に私の家とその方が育った学区が同じということがわかってから、子供の頃のお話が多くなり、笑顔も見られるようになり、最初嫌がっていたリフレクソロジーも受けてくださるようになり、施術中は昔の話や仕事の話しなどして、笑顔の時間が増えていった。

10年ぶりに仕事に復帰し、再び会った時は身体の障害も少し進み、認知症も少し進んだのか前よりも怖い顔をしていらしたのだが、施術を薦めてみると、最初は、しょうがないな~、という感じではあったが、前にも話したことなどをお話しているうちにまた笑顔が見られるようになった。

それからは、浮腫のひどさなどから、症例として週に2回の施術を行うことになり、一緒に働いている山下さんが担当した。

山下さんも面白い人なのだが(あ、そしてやさしいですよ~。)山下さんとも慣れ、日を追うごとに笑顔でいる時と穏やかな表情の時が多くなり、言葉数も増え、山下さんに冗談まで言うようになっていった。例えば、ごまをする動作をしながら、「美人の言うことはきかなきゃなあ。」なんて。

その後しばらくしてから身体の調子を崩されて、入院となり、2ヶ月ほどして亡くなったのだ。

この方の場合、お身体の症状に対しては浮腫、冷えが少し改善した、程度でしかなかったが、施術を行っている間中、笑顔でお話をされるようになった、ということが一番のことだったと思う。

リフレクソロジーの施術は最低でも30分ほどかかり、効率が悪い。しかし、だからこそ、その方とゆっくりと向き合うことができて、その方のお身体のことだけではない、その方を知る時間が持てる。

それがリフレクソロジーのよさでもあると思うのだ。

お通夜に参列した時、もう馬鹿なことを言いながら皆で笑ったりできないんだな、と思うと、寂しかったなあ。

そして、ちょっとでもリフレクソロジストとして役に立てたかなあ、なんて思った。




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